ブランディングと魅力もどき

最新のLIXILのキッチンカタログを見ると、
キッチンよりも、ついこの美しい女性に眼が行ってしまう。
(名前はわからないが、様々なアングル、動作で彼女が登場する)

彼女とは別に柴田文江という女性の名前が記載されている。
彼女はコンロのデザインに携わったデザイナーであり、
日本デザインコミッティーのメンバーでもある著名なプロダクトデザイナーのよう。
Design Studio S
私の机の引き出しに入っている体温計も彼女のデザインしたものだったのだと今日知った。


彼女の名前をamazonで検索するとまだほとんど関連書籍はないが、
昨年購入していた「小さな会社の生きる道。」(中川淳 著)が表示された。
本棚から取り出して探してみると。
庖丁工房タダフサの包丁のデザインに中川淳(中川政七商店13代)プロデュースのもと、
彼女がたずさわっていることがわかった。


なんとなく頭がデザイン寄りになり、
以前ブックオフでまとめ買いしたAXISをあさっていると、2007年6月号で
ブランディングに対するいくつかの反省から」という特集が組まれているのを発見する。

「ブランドはつくるものではなくて、でき上がるもの」
あらためてそう思います。

まずいものをまずいと言わずして、
パッケージや広告のデザインだけを褒めるようなことをしてはいけない。

見た目のデザインを語る以前に、われわれが理解すべき、
あるいはデザイナーが口を出すべき大事なものがある。
それがわかっていれば「うちはブランディングやってます」とか
「今度ブランディングやりましょうよ」なんて、軽々しいことは言わなくなるはずです。
まるで、ものを売りつけるためだけ、仕事をもらうためだけに使われる「ブランディング」。
こんな本質のない、あやふやな言葉は使わないほうがいい。

いくつかの本質があるブランドの事例を引きながら
(引かれていたのは男前豆腐店、モーター・エンターテインメント、
神田明神ブルーノート、スプーン、トランスポート・フォー・ロンドン、和歌山電鉄貴志川線
以上のような反省が述べられている。


この特集からもう7年近く経過しているけれども、
当時よりもより一般化した言葉となった「ブランディング」の教科書的な本では、
このような教訓・自戒はおそらく誰でも述べられていると思う。
ただ、なんとなく真似しようとした時に、ついしてしまいそうになる。


先日読んでいたある著名人のFacebook

・・・・
外側に、恥ずかしくない魅力や
認めてもらえそうな強みを作って
必死にアピールしようとする。

それ、魅力もどきだよ。
だから広がらないんだ。

という詩のようなものがあり、
すべて引用すると、とてもスピリチュアルな内容になってしまうのだけれど、
「魅力もどきをせずとも、すべての人にそれぞれの本当の魅力が、
存在しているはずだ」というようなことを諭している。


これは個々人のみならずプロダクトのブランディングでも共通して言えることだろうと思った。

老舗を再生させた十三代が どうしても伝えたい 小さな会社の生きる道

老舗を再生させた十三代が どうしても伝えたい 小さな会社の生きる道