中国の消費、負の美のニーズ、買った本

朝、フジテレビ系の番組「新報道2001」の「迷える中国の実像」という特集を見る。
なかでも中国の都心部の若者に増えているという「月光族」についての取材は興味深かった。
月光族」とは月の給料をその月のうちに使い切ってしまう人々のことを指す。
その理由は物価・賃金の急上昇で貯金している貨幣価値が相対的に目減りするからといった
一見合理的な社会背景もあるが、多くの場合は単純に計画性無く刹那的に「今を楽しもう!」
と欲求に従順に行動しているのだと思われる。


彼らが刹那的に消費するきらびやかなものうまいものの多くが、
日本が提供する製品・食材・コンテンツであり、
こういった世代の消費を単純な数値として見て、
「中国はいま乗っている。もっと中国に販路を拡大せねば。」
と判断するのは、とても悪いことのように感じられた。
しかし、同じこと(盲目的な消費刺激)は国内でも行われていることであり、
私自身が当事者であるから見えない部分も多くあるのだろう。
今、自動車メーカーが行なっている若者に自動車の魅力を啓蒙するキャンペーンもどこか似ている。


私も情報渇望感という消費刺激が影響してか本を多く買う。
(3,4月計22冊購入)

ファッション関係(ファッションの美術展に行きまとめ買い)
・服を作る - モードを超えて 山本耀司
・+Future Beauty
・Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続 展覧会図録
・men's FUDGE 2014年 06月号(←これはコンビニで購入)

建築関係
・Peter Zumthor 1985-2013: Buildings and Projects5冊セット
・S造設計[構法・テ゛ィテール]選定マニュアル
・魅せる開口のディテール
・最新版 [住宅]設計監理を極める100のステップ
社会学関係
・身体知と言語―対人援助技術を鍛える
・北欧デンマークの障がい福祉の今
・図解 福祉の法律と手続きがわかる事典
文化人類学関係
現代思想 2014年5月臨時増刊号 総特集=折口信夫


以下10冊は中古本
建築関係
渡辺篤史の建てもの探訪BOOK
・アーキテクト・スケッチ・ワークス 02
・NA選書 新しい防災設計
ビジネス関係
・新版MBAマーケティング グロービス
・結局、女はキレイが勝ち 勝間和代
・ビジネスの成功はデザインだ 神田昌典
星野リゾートの教科書 中沢康彦
その他
親鸞和讃―信心をうたう
デジタルカメラマガジン 2013年10月号
・夜と女と毛沢東 吉本隆明辺見庸 (2000年07月)


ケアという概念に関心を持って書店を眺めていたら、
ミネルヴァ書房からちょうどケアについてのシリーズが刊行されていた。
講座ケア―新たな人間‐社会​像に向けて
1:ケアとは何だろうか 広井 良典
2:ケアとコミュニティ: 福祉・地域・まちづくり 大橋謙策
3:ケアと人間: 心理・教育・宗教 西平 直
いずれも3780円と少し高価なのでまだ買わなかった。
広井良典という名前に見覚えがあったので、
帰宅して検索してみると一昨年引用した定常期社会の概念の方だと頭の中でつながる。
マルチプル(多様性)な人、社会 - 心象図録


時代の要請としても、この概念を考えることは避けては通れないと思われる。
であれば、人よりも先行して・・と思いもする一方、
ピーター・ズントーの作品集の下のようなクリエイションに強くこころひかれもする。

(聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館の模型とその他の模型、スケッチ)


学生の頃からぼんやりと「デザインよりもアートをしたい」と思い、
その違いに自覚的であろう考えていた。
ここで侮蔑的に位置づけている狭義の意味でのデザインでは、
老いや、病いや、死や、弱さ、貧しさを価値あるものと認識できない。
アートではそれが可能で、なおかつそれらの負の要素を通じてしか表現できない美しさがあり、
もののあわれなど日本の芸術表現・美の概念はその要素を中心として成り立っているはずだ。
と今でも思う。
時代のニーズと自身のクリエイションの欲求のニーズをいかに接合するかが問題だけれども、
このブログを始めてからずっとこの周辺を逡巡している気がする。