ストック型社会とオープンデータと「守貞漫稿」と

先週は日曜日夕刻から風邪を引いたため、更新を怠る。


今週触れたメディア

■1:9/22(日)テレビNHK BS1 Biz+サンデー
特集「オープンデータ」 ゲスト 坂村健
ビッグデータ統計学関連の話題
政府や自治体などが保有する公共データを活用する動きについて
アメリカ政府の「Data.gov」や日本の図書館情報サイト「カリール」でのデータの活用方法などを紹介。
Data.gov
カーリル | 日本最大の図書館蔵書検索サイト

「そんなものを公開してどうするの?」という利用目的を提供者側は考えず、
とにかく公開して、そのデータの活用法は利用者側が見出すというスタンス。
使いようによっては石油などの天然資源に匹敵する埋蔵資源。
アメリカでは消費者センターに寄せられたクレームなどもオープンデータ化されているらしい。



■2:9/29(日)テレビNHK Eテレ ニッポンのジレンマ 『“救国”の大学論』
MC:古市憲寿社会学者)、青井実NHKアナウンサー)
ゲスト:松田悠介(Teach For Japan 代表理事)
    税所篤快(五大陸ドラゴン桜e-Educationプロジェクト代表)
    北川拓也(楽天株式会社執行役員
大学はそもそも何をするところなのか?という問いに対して、
ハーバード等の高学歴のゲストが、大学の活用の魅力について熱く語るも、
古市さんは「モチベーションが高い仲間が集まっているかどうかには、大学間で格差がある。
そして、その格差は幼少期に家に本が沢山あったかなどといった地点でそのレールが発生しており、
そのレールを、軌道修正していくのも教育の重要な役目」と、
学びたい人だけ十分に学べればいい的な空気をコントロールされていたのが印象的だった。


番組でも紹介されていたコーセラ( Coursera | Online Courses From Top Universities. Join for Free)や
iTunes U(Apple)など、
少しの資金で学べる機会は多くあり機会格差は解消されつつあるのかもしれないが、
仲間・最初に興味を持つ時点でのきっかけ・モチベーションが持続できる環境・
自分は学ぶ価値があるという自己肯定感を持てるかどうかなどの部分で
大きな格差が依然として生じている。


北川拓也氏が
「今、自分がしていることと、本能がどうつながっているかを意識することはとても大事。
本能(興奮すること)に基づいてやれればとても強い。」と言われていて、なるほどと思った。
当然、単純に全体の学力があがればそれでいいというわけでもなく、教育は奥が深い。


■3:録画9/27(金)NHK Eテレ バリバラ テーマ「コミュニケーション」ネガティブのつぶやき
統合失調症双極性障害強迫性障害視覚障害それぞれの障害を持つ男性の生活を笑いを交えて紹介。


■4:偶然目についた重松清さんの小説「きみの友だち」を購入。
電車内で読み進める。読みやすい。小中学校での微妙な人間関係の短篇集。

きみの友だち (新潮文庫)

きみの友だち (新潮文庫)


■5:昨日のヘリテージマネージャーの講義の中で
「守貞漫稿」(もりさだまんこう)という本が引用された。
聞いたことがなかったが、家に帰り調べてみて驚く。
今和次郎考現学の江戸時代版といったところであるが、膨大で学術的にも正確であるらしい。
(わからないところは、「わからない」と書いており、間違えたところは「間違えてました」と訂正してあるらしい)
守貞謾稿 - Wikipedia
国立国会図書館デジタル化資料で原本も閲覧できるが、図書館で岩波文庫版を借りる。

近世風俗志―守貞謾稿 (1) (岩波文庫)

近世風俗志―守貞謾稿 (1) (岩波文庫)



昨日の、ヘリテージマネージャー講習で述べられていたが、
日本は明治以後初めて人口安定期に入り、フロー型社会からストック型社会への転換が求められている。
具体的には、建築は新築中心から修繕中心になる。


以下は私の個人的意見。
一旦、そのフローの流れを止めてしまうと、
ストックしていたものの時期の前後関係(新しいもの古いもの)は
大して意味がなくなり、それぞれの価値がより重視される。
そうしたときに、これまで、古くあまり見返す必要がないと思っていた、
昭和初期や、江戸期の情報が、昨日の新聞に記載されている出来事とが、
同じものさしで価値が測られるようになり、相対的に古い過去の価値が高まる。


戦前のものはその多くは著作権が失効しておりオープンデータ化しているが、
それを、享受する現在の人間の感受性はほとんど変化していないと思う。
この資源の有効活用にもっと意識を向けていきたい。