脱・単線

昨日も出勤。成人式以降2日続けての休みが取れずにいる。
土曜、配筋検査から事務所に戻ると、自分の書いたホワイトボードの行き先の字体と、
タイムカードの署名の字体にあたりまえのことだけれども統一感があり、
自分らしさを感じる。(おこがましいが藤原行成的な何かを感じる・・)
人に読まれるために手書きで書くという行為が極端に減ったので、
自分の書いた文字にも物珍しさを感じてしまったのかもしれないけれど、
こういったものに醸し出されるよい意味での自分らしさというものを、
私は、他の行為において発信できているだろうか・・いないな・・と自覚する。


精神が弱っていたので、早々に切り上げ帰路久しぶりにジュンク堂に寄る。


出版されたばかりの槇文彦氏のテキスト集「漂うモダニズム」を買おうと思って行ったのだけども、
本当に出版されたばかりのようで、本棚には並んでおらず、いろいろ逡巡したあげく下記の本を購入。


1:広告 2013年 02月号
博報堂の雑誌。特集は「恋する芸術と科学」。大阪の書店ではほぼジュンク堂でしか手に入らない。
一冊一冊ラッピングされていてかつ、表紙には全く中の情報が記されておらず。
バックナンバーを知らない人は何系の雑誌かもわからないだろう。
開けると中のテキストは映像の中の文字を画像化したような体裁。とても実験的な構成。

広告 2013年 02月号 [雑誌]

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2:建設業者
出版はエクスナレッジ。建築に携わるあらゆる職人へのインタビュー集。
テレビでとりあげられるような伝統的な職人ではなく、ウレタンを吹付する人など、
そのアプローチはドキュメンタリーの手法に近い。
彼らの仕事が不当に低く評価されている(あるいは評価から漏れている)と、
思っていたので、これをきっかけに何か波風がたてばよいだろうけども、
そう簡単には変わらないだろう。

建設業者

建設業者


3:GA JAPAN 121
先週、図書館で内容を確認し、いつにも増して読み物的であるので購入。
「日本の現代建築が失ったもの」という題に対して、槇文彦伊東豊雄隈研吾藤森照信
そうそうたる面々が、雑感を述べられている。
すべてを読んだわけではないけれども、槇さんの言葉が俯瞰的で冷静な視点。

まず言えるのは、お金の力が大きくなったこと。つまり資本家が投資して有利な場所に集中してものができていく。
中略
建築家の方も、倫理観よりも「何かやってやろう」とか「仕事にしたい」、「お金を儲けたい」という気持ちが強い。
このような建築家とデベロッパーの関係は、既にアメリカではかなり一般的だったと思いますが、
1990年以降世界的な形で起きている。
・・・僕自身、「明後日、何ができますか?」と性急に求めることにあまり拘(かかわ)りたくない
(36頁)

関連した内容で隈研吾氏は

日本企業の幾つかは、20世紀後半に「新参者」として成功したわけですが、その後「どうやって長距離走者に
切り替われば良いか?」という時期に「今までのやり方でもいける」と勘違いした気がします。
「年寄りなのに、短距離走で勝負してしまった。」という感じが否めません。
もちろん建築家も同様の傾向があります。自分をエスタブリッシュしていく際、ヨーロッパの建築家は、
「数十年のライフ・サイクルの中で何を追求していくか?」という考え方をする人が多い。
日本の建築家だけでなく、アメリカの建築家でさえ、そんな考え方をする人はまだまだ少ない。
(69頁)

GA JAPAN 121

GA JAPAN 121


4:お金という人生の呪縛について

ゴールドマン・サックスを経てマネックスを起業された松本大さんの本
松本大については、最近、日経ヴェリタスポッドキャストで知ったばかりだけれども、
お金というものの存在に対して非常にクレバーな考えを持たれているという印象をもったので、
お金に対して門外漢な私としては、彼の考えに触れてみたいと思った。

お金という人生の呪縛について

お金という人生の呪縛について



上記、松本大さんの著書の中では長期的なVISIONなど持たず、淡々と順にこなしていけばよいというようなことが
記されていたりもするのだが、自分自身近視眼的な状態が続いており、
例えばインタビューの中にもあった言葉(二川由夫氏の発言)「建築家としての思考のトレーニング」を自分は養ってきたかというと、
とても自信がない。


本日、安藤美冬さんの講座を受講したが、
著書の中でも記されていたパラレルキャリア(ドラッカーの提唱した概念)について改めて言及されていた。
パラレルキャリア - Wikipedia
「建築家としての思考のトレーニング」というものは、本来ならば養いたい部分であるし、
もっと、大きなスパンで立ち回らなければと今の状況に危機感を覚えた。
とにかく、今の同じような業務に大半の人間活動の時間が埋め尽くされるという状況は脱しなければならない。
(と、まずは書かなければ始まらないので・・誰でも見れるところにあえて書く。)