列を避ける

昔は何日でも家にいることが平気だったのに、
今は一日中家にいることが損のような気になってしまう。



昼、ニコ生で放送された池田信夫氏と與那覇潤氏の対談を見始めるが、
いつの間にか30分ほど昼寝、
枕元の本棚に並んでいた増谷文雄「仏陀」(角川選書)を取り出し、
途中のページから読み始める。
数年前、ブックオフでおそらく105円で買ったが読まずにいた。


217ページ部分の内容を要約。
(釈迦は生涯、各地を説法してまわった。)
ある村の村長が、釈迦に対して
「あなたもバラモン僧のように死者を天へ昇らせることができるのか」と問う。
釈迦は「極悪人が大勢の人の祈りによって天へ上ると思うか?」
「功徳を積んだものを大勢の人の祈りによって天へ昇らせないことができると思うか?」
「湖の中に投げ込んだ石が大勢の人の祈りによって浮かんでくることがあると思うか?」
と質問をもって答え、自分にはそのような能力がないこと、
そしてどんな人の祈祷供犠も何の力も持たないことを説いている。


この内容は、漢訳されなかった相応部経典の中に見られる。
仏教が伝播していく早い段階で、忘れ去られ、
釈迦が、「そんなのはインチキだ」と説いたバラモン僧のような行為が、
長く僧侶の本業となっているのは虚しい。
同じように、釈迦は「仏像を作って崇めるな」とも説いたと言われる。
さらに言えば、「天に昇る」(今で言う成仏)という考え自体も否定したと言われる。



秋分の日、彼岸の中日、四天王寺に行く。(特に信仰があるわけではない)
天王寺Mioの大型書店へ行くと、「最後尾はこちらです」と店員がアナウンスをしている。
「何かのイベントか?」と思ったが、単純にレジ待ちで並んでいるだけであった。


同じ書店内でレジは分かれている雑貨コーナーに立ち寄る。
こちらにも小さな本棚があり、非常に厳選した本が並んでいる。
宮本常一「山に生きる人びと」を購入した。
帰宅して調べてみると「KuLaSu season」というセレクトショップであった。
http://kulasu.jp/
こちらは全然待たずに買えた。
earth music&ecologyのような
素朴、かわいい、スロー、エコテイストのいわゆる女子向けのショップ
心地よいが、行列はできないだろう。



行列を避けて生きる生き方も悪くはないと思った。


仏陀  その生涯と思想 (角川選書 18)

仏陀 その生涯と思想 (角川選書 18)

山に生きる人びと (河出文庫)

山に生きる人びと (河出文庫)