こころの芽吹き

春分の日を前に芽吹く木々と同様、私の心も徐々にやる気のようなものが回復しつつある。
回復しそうになってみると「いかにやる気ある状態を維持存続するか」という気配りが、
もっと身体的な体調管理と同様に重要であり、その気配り次第で身体的なもの以上に変化可能だと思う。
沈んだ心は、沈んだ状態を肯定したく思いがちであるが、(太宰治の小説を美しいと思うのもこの部分であるが)
はやり生産能力も思考能力も低下するその状態をなるべくなら避けたい。


まだまだ修養が足らない私の回復は、世間の年度末の繁忙とは裏腹に
仕事が一区切りついたから訪れたものである。


今週水曜日は、改修現場から歩いて、興福寺へ立ち寄る。
興福寺について
興福寺は、二級建築士の製図講座が寺の近くであったので何度も訪れている。
東京では昨年、みうらじゅんさんらによる阿修羅像ブームが起こったが、
そうして出開帳しているあいだに、国宝館の改修工事が行われていたようで、
照明も展示方法もとても現代的になっていた。
狭い展示空間に飽和状態の国宝群を適切にとりまとめられていたように思う。
興福寺の仏像は、その始まりからすでに、祈りの対象というよりも、
工芸、造形的意図の方が強かったように思われるので違和感はないが、
私はどちらかというと宗教建築に対して、
浄土寺浄土堂のような過度の演出的表現を好まないので、
うまくやっているとは思うが、パーフェクトとは言い難い。


昨日は携帯をiphoneに機種変更する。
iPhoneについて
どうしても欲しかったというわけではないのだが、
1年後でなく今からこのガジェットに慣れておきたいと思われた。
大方の操作は理解し、いくつかのアプリも追加した。
PDFが案外簡単に取り込めないなど、いくつかのセキュリティー上の制約はあるが、
IT革命(最近あまり聞かなくなったが)の先端であることは確かである。


今週購入した本

●建築家/クリエーター 新世代100人の仕事
20代、30代の建築家、その周辺のクリエーターが多く掲載され、
取材に時間もかかったろうにお値段は1200円とお手頃。
出身校と出身事務所が先行してしまって、本当は裸の王様な建物が混じっているのか、
それともどの作品も匿名でコンセプトを示さなくしてもすごいものなのか、
私にはわからない。
ただどの人も真剣に夜遅くまで考えに考えぬいて、いくつものボツ模型に埋もれ、
作り出されたものであろうことはわかる。
しかし、その事実と結果は必ずしも比例するとは限らない。
これ以上のことを私は評する力を持たない。

そのことに少し焦燥感も持っている。
自分のものさしで測ろうとするからだろうか。


人脈の教科書?図解フジマキ流シビれる人生をつくる?

人脈の教科書?図解フジマキ流シビれる人生をつくる?

●人脈の教科書(藤巻流人脈術)
私が普段買わないたぐいの本である。
人脈の作り方について懇切丁寧にわかりやすく書いてある。
テクニックというよりも、そうする意義について書かれている。
とにかく相手の気持ちを考える事
(例えば、今日会う人なのに電報を送ってみるとか、
海外出張で会社に不在だった人の飛行機到着時刻を社の人から聞き出し、
「おかえりなさい。NYはどうでしたか?」と携帯にメールしてみるとか)
もてなす気持ちで人に接することを心がけること。

そういうことを日頃心がけている人には当たり前の話かもしれないが、
私にとっては目からウロコであり、
かつ、自分もされてみたいなぁと思わせる内容ばかり記されている。
ビジネスに関わらず、人間が社会を構成しているということは、
こういうことなのかもしれないと思わせる本。




明治大正史 世相篇 新装版 (講談社学術文庫)

明治大正史 世相篇 新装版 (講談社学術文庫)

●明治大正史世相篇 柳田國男
昭和初期に記された著者円熟期に記された本であるが、
単純に面白い。おそらく今和次郎などよりは面白い。
例えば、子どもが外でままごとをするのは、
昔の人々がお盆などの特別な日に屋外で食事をすることを楽しみにしていた名残という、
その楽しさが忘れられずに、子供の遊びとして残ったのだという。
民俗学というよりも、もう少し軽く、
それでいてフランスのアナール学派に通ずる深みを持っている。


ピクニックに出かけるとその非日常にわくわくする。
この現代にも共通する感覚だけでも、日本史の教科書に挟み込んでも、
これまでの堅苦しい歴史観がほどけていく気がする。


その他、大江健三郎さんの本、勝間和代さんの本などを購入、