文化人類学

新人と旧人

朝刊読売新聞書評欄 ■「ネアンデルタール人の首飾り」という本が紹介されている。ネアンデルタール人の首飾り作者: フアン・ルイスアルスアガ,岩城正夫,Juan Luis Arsuaga,藤野邦夫出版社/メーカー: 新評論発売日: 2008/11メディア: 単行本購入: 1人 クリッ…

おもちと小路

●柳田國男の「山の人生」には、山の人が里の人の作った餅をもらうために、いろいろ親切なことをしてくれる話がいくつか出てくる。耕作をしない山の民にとって、おもちはたいへん美味なものであり、また数少ない欲求を満たしてくれるものであったのだろう。 …

私を知り、私で在る。私・私・・

11時帰宅。株価のニュースをみる。多摩美術大学のページでは、 中沢新一氏らの折口信夫についての講演が公開されている。http://www.tamabi.tv/research/iaa-orikuchi.php?id=173&pn=3 中沢氏は理想的なしゃべり方をする。 イヤホンで聴き、自身の口を彼の言…

山の人生、ヴァン・ノッテン、バベル

昨日仕事帰り、ジュンク堂へ立ち寄る。建築・思想・料理・芸術いろいろ見て廻ったが、取り立てて欲しい本はなく。今さらながら、柳田國男の「遠野物語・山の人生」を購入した。 「山の人生」は小林秀雄が「信ずることと考えること」の講演の中で誉めている名…

十字架と鯨2

以下、十字架と鯨より引用 拘束という言葉は、とても重要です。ヨーロッパ文明の本質を一言で言い当てるとしたら、拘束に尽きるかもしれません。拘束は自由に動いているものの動きを止めたり、自由にかたちを変えていこうとしているものを、強い力で押さえつ…

十字架と鯨

午前半日、久々に小中の頃の友人と語り、午後から仕事に出かける。 周囲の同僚(年長者ばかり)は、期日に追われている。後ろめたく20時帰路に着いた。 9月10日の記事にも加筆したが、 中沢新一さんがマシュー・バーニーというアーティストの芸術の表現…

野生とアウラ

本町駅の構内には毎日、構内のゴミ箱から雑誌を拾い整理する浮浪者風の人がいる。(おそらくどこかで販売するのだろう)今日の出勤時、その人の黒ジャージの太ももあたりのかゆいところにちょうど穴があいており、彼がその穴から掻いているのを見て、何とも…

半獣 王仁 NY・WTC

ブログを始めて3月を過ぎ、急に書くべきことに枯渇しだした。 私のリズムでは帰宅時刻が11:30を超えると搾り出そうとしても、 何もでないようだ。昨日も同じ状況。 お昼休み、 「半獣」 「応神天皇と王仁(わに)氏の墓」夕方の休憩時 「ニューヨーク…

あらためて作家性の喪失を考える

10+1で公開されている今村創平さんの書評。 先月分を読む。10+1 web site|独特の相貌(プロファイル)をもつ建築|テンプラスワン・ウェブサイト冒頭の一部分を引用すると 西洋建築史の大筋の流れのなかでは、ギリシャやローマが規範(カノン)とされ、…

神隠しと若者の事件の当事者の心理状況について

本日は移動時間が多かった。 最近は移動の半分以上は居眠りの時間にあててしまう。 そのようにして自身の必要睡眠時間を補っているつもりでいる。 本日も行きは居眠りをし、帰りは読書をした。 先日「NHKの番組が面白い」と取り上げた小松和彦さんの 「神…

夕陽と資格と地蔵盆

夕方、図書館の閉館時間間際に、お盆前に借りたDVDとビデオを返しに行く。秋の空、涼しい風の中を夕陽は落ちつつあり、眺めると引きずりこまれるような力があった。そこいらの緑よりも夕陽は力を持っている。自身の中の時間軸がひずむくらいに。広い時間…

記憶忘却への怯えについて

20世紀はそれ以前の歴史ではありえなかったほどに記憶に取り付かれていた。 博物館、公文書保管所(アーカイヴ)、歴史研究、文化遺産計画に対する 20世紀の膨大な投資は、忘れることに怯えているように見える文化の兆候である。こうした多くの記念碑は…

スロー・スピーカー

NHK週刊ブックレビューに ゆっくりと、ちいさな声でしゃべる での内容は的確で・・という学者風の男性が出演されており、 あとで、この人が赤坂憲雄さんだということがわかった。 好感が持てるたたづまいの人である。 彼の対談集 「歴史と記憶」買ってしばら…

ヴェリタスとクチナシとおかゆ

日経ヴェリタス500円を駅のキオスクで購入する。 クチナシの花が全盛期で、 さまざまなところで香っている。 今週はお腹の調子が悪く、 久々に「おかゆさんと梅干し」を食したが、 中学1年に肺炎で入院したとき朝食で食べた「おかゆさんと梅干し」の味、…

四天王寺縁日

午後からの仕事の前に四天王寺弘法大師縁日に寄る。人々のしぐさや会話の中に 「おそらくこれは200年前と変らないだろう」と思われる光景が何ヶ所もあった。この5年ほど、年に3回以上は四天王寺縁日に出かけている。 仏教に関心はあるがこの寺に信仰は…

柳田民俗学が避けてきたもの

民俗学的なものに関心を持ち、 柳田國男、折口信夫、宮本常一と学んでいきたいと思って数年経つが、 私のそういった歴史への興味は、仏教と切っても切れない関係にある。柳田が南方熊楠の助言により、 英国流のより科学的な客観的な歴史調査(フォークロア)…

不純物としての歴史認識

講談社再発見日本の哲学「折口信夫−いきどほる心」を最近読んでいて、 帰路、今日もパラパラ読んだが「死者の魂が・・」という話題は私にとって、全く関心事でない。 いくら日本の古代の人々がそういう価値観の中で生きていたとしても、 私はそこを自分の中…

もののあはれ

精神がやや疲れ気味なので、 もののあはれや弱さの美学が 敏感に感ぜられる。 もののあはれ・(もの悲しさ)などは意識したこともなかったけど、 本居宣長の指摘するとおり 確かにこの感覚は(感情と言うより感覚と呼びたい) 日本人の感情の通奏低音である…

宮本常一と土佐源氏

「忘れられた日本人」の中に「土佐源氏」という 橋の下の河原で暮らす盲目の乞食の話があるのですが、 「歴史と記憶」(藤原書店)によれば、 この乞食の子孫が、 「乞食ではなく、隠居をして橋の下の粉ひき小屋に一人暮らしていただけだ。」 と宮本氏の事実…

情緒ある技術補足

私が避けた大通りは街道が行こうとしたルートをズドンと まっすぐ通すために作られた感じで、 暗越奈良街道はクネクネと、 葛藤のようにその大通りに寄り添っている。この関係を見ても、 両道が置かれている状況をよくあらわしている気がする。 建築を建てる…

「二百年の子供」大江健三郎

私が子供だった時、家族旅行などありえなかったし、 読む本すらろくにありませんでした。 そこで私の楽しみは、森のなかの谷間の古いお堂や大きい木、 村全体が見渡せる岩鼻といった場所を手掛かりに、 八十年ほど昔に起こった出来事を想像することと、 面白…

第18冊目 ふるさとの生活 宮本常一 (講談社学術文庫)

ふるさとの生活 (講談社学術文庫)作者: 宮本常一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1986/11/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (15件) を見る以下は2006年4月29日にUPしたものです。とても地味な本です。終戦直後社会科…