文化人類学

ゲニウス・ロキと道祖神

仕事が一区切りついたので、ようやく初詣をする。 恵方詣りという古風な風習を思い立ち、 今年の恵方(西南西)の方角にどの寺社仏閣が位置しているか?と調べると、 結局、地元の氏神様の方角であった。 氏神の神社へ赴く途中に、しばらく通っていなかった…

じっくり

夕方、自室のとなりの部屋で読書。 隣室は西向きのバルコニーのあるプライバシーがあまり保たれない部屋だが、 光の入り方が適度であり、心地よい風も抜けて快適。 10年前までは自室として使っていたこともあり、 当時の感覚もよみがえり、自宅にいながら…

集合的な郷愁と想像

国立国際美術館で5月27日から開催されている 「ノスタルジー&ファンタジー 現代美術の想像力とその源泉」展を鑑賞する。 展示されているのは以下10組の現代美術作家 北辻良央・柄澤齊・山本桂輔 小西紀行・橋爪彩・小林陽介 須藤由希子・棚田康司・横尾…

祖母への90歳ヒアリング

先週に続きグッドデザイン賞を眺める。今年のグッドデザイン賞を受賞した 持続可能なライフスタイルデザイン手法 [90歳ヒアリングを生かした街づくり:90歳ヒアリングについて] (持続可能なライフスタイルデザイン手法 [90歳ヒアリングを生かした街づくり…

毛が生えたことば

9月1日発行の雑誌ユリイカ 特集「クマ」を購入する。 生物学的な意味でのクマへの関心からではなく、 プーさん、リラックマ、くまモン、ダッフィーなどクマキャラがなぜ他の生物よりも愛されるのか、 イヌイットやアイヌの人々が神とクマと人間とに特殊な…

「伝統を守ることはセラピーである」について

先週土曜(8月10日)に放送されたNHK-BSプレミアム「世界ふれあい街歩きスペシャル」で、 ゲストの篠原ともえさんが、「伝統を守ることはセラピーである」という言葉を、 彼女自身がフィンランドを訪れた際に聞いた印象深かった言葉として紹介されていて…

速度

昨日も、休日出勤。 移動中聞いたポッドキャスト「ラジオ版学問のすすめ」2回分、 そして、夜見たETV特集は、私が好ましいと感じている同じ方向を指し示していて興味深かった。 ■1つ目は「ラジオ版学問のすすめ」2013/04/14放送:辻信一(文化人類学者) …

風邪ひき、テレビ見る。

体をいたわり、先週日曜休みをとったのだけれども、 その次の日も、その次の日も終電を目指して駅まで走るなど無理をしてしまい 水曜から風邪の気配、金曜は症状重く仕事を休み、一日中布団の中で過ごす。 金曜夜、NHKBSプレミアムで放送された新日本風土記…

変わること

ブラジル アマゾン川の奥地にピダハンという部族が暮らしている。 彼らは400人程度の少数部族であるが、独自の言語を持っている。 しかし、彼らの言語には、色彩に関する言葉、数字、過去、未来がないなど、 他の言語に見られない特異な構造を持っている…

山の人

吉本隆明「宮沢賢治の世界」を読む。 講演をまとめた話し言葉になっているので読みやすい。 「祭の晩」という作品について触れられている箇所があり、 とても短い作品なので原作も読んでみた。 内容はとてもシンプル、 主人公の亮二は、山の神の秋祭りに出か…

アノニマスなものについて

柳宗理の特集本が平積みされていたので購入し、つまみ読む。柳 宗理 ---「美しさ」を暮らしの中で問い続けたデザイナー (KAWADE道の手帖)出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/08/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見…

街のヘソ

2ヶ月ぶりに祖母宅に行き、 隣室から穴をあけてTVアンテナの配線を寝室にひきこみ、 寝ながらテレビを見れるようにする。 88歳の祖母の寝室が2階から、 安全を考え1階へ移ってもう4ヶ月くらい経過していた。 祖母は「寿司友でお寿司でも頼もか」と何…

モダンと魂と露骨さ

おととい、本日と終日資格学校。8時過ぎに帰宅。 昨日は、半日、資格の勉強。 山場を越して終盤。 橋爪大三郎氏の「レヴィ=ストロース神話学の謎」という講演を ラジオデイズで購入し(千円)、移動の車内で聴する。 2時間の講演の前半1時間を聴き終えたの…

ストーンヘンジと堂島のビエンナーレ

朝、録画していたNHKEテレ「地球ドラマチック 発掘 ストーンヘンジ 〜紀元前3000年建設の謎に迫る〜」を視聴する。文字も持たない新石器時代の人々の遺構であるため、 推測の域を出るものではないのだが、 ストーンヘンジが作られる以前に、氷河期の河跡の線…

新しく前に進むこと

「縄文土器 弥生土器 どっちが好き?」という妙な曲がラジオからよく流れる。 レキシという歌手名(歌うのは池田貴史)「狩りから稲作へ」というタイトル。 「私は強いて言えば弥生土器が好きだ。」 と以前まで思っていたが、網野善彦氏やその他の方々からの…

スケジュールと対称性

夕方、二週間前と同じように、 二週間前に借りた本を返却するために近くの図書館に行った。 ガルシア・マルケスの「百年の孤独」は本棚に戻っており、 朝、耳にしたル・クレジオの「調書」も 以前ドキュメントを目にしたオルハン・パムクの「雪」もあった。 …

大阪をアースダイブするための準備体操

16日、仕事を早々に終えさせてもらい、雨の中、京阪電車に乗り天満橋へと向かう。 そして追手門学院 大阪城スクエアで行われたナカノシマ大学4月講座 「大阪アースダイバーへの道」を聞いた。 中沢新一さんと釈徹宗さんによる対談 中沢新一さんについては…

関心を語ると言うこと

●金曜、後輩の誘いで酒を飲む。 面白い話、実のない話に縁遠い私は、 自身の関心事として、レヴィ・ストロースの話をする。 レヴィ・ストロースを取り上げると現代批評にならざるをえなくなり、 結果、現代擁護(「そうは言っても、現実的には不可能でしょ」…

こころの芽吹き

春分の日を前に芽吹く木々と同様、私の心も徐々にやる気のようなものが回復しつつある。 回復しそうになってみると「いかにやる気ある状態を維持存続するか」という気配りが、 もっと身体的な体調管理と同様に重要であり、その気配り次第で身体的なもの以上…

対象性と言葉

雨がやんだので、自転車で西天満から天満橋を渡って大阪府庁へ行き、 そのまま西へ堺筋本町、本町と抜け四ツ橋筋の向こうの事務所まで書類を届けた。 会社までの帰路に偶然、5年くらい前に二級建築士の製図のテキストをジュンク堂で買って、 そのまま歩いて…

のべてつくらず

●しばらく多忙が続き、 書くことから遠のいてしまった。 図書館で借りていたCDなどが返却期限を迎えたので 雨が上がるのを待って、自転車で返しに行く。 最近、自身の中では情報過多を感じているので、 新たに借りることはしなかった。雑誌コーナーで新建…

鑑賞について 

朝、いつものように7:30にラジオをつけ、 NHK第2放送に合わせたが、どのような内容であったか記憶にない。 ■9:00「桂米朝よもやま噺」の時間には、目が覚めしっかり聞いた。 ゲストは横山ホットブラザーズのアキラさんとマコトさん 文化勲章の受…

レヴィ=ストロースをわかるということ

レヴィ=ストロースは太宰治よりも年長であったのだ、 レヴィ=ストロースという名前を初めて聞いたのは、 中沢新一氏の「対称性人類学」を読んだときであり、 また、彼が今でも生きていると知ったのは、それよりも ずっと後であるので、私はまだまだ彼につ…

欲求の形式 古代と現代の35歳

●昨日購入した「35歳からのリアル」35歳からのリアル作者: 人生戦略会議出版社/メーカー: WAVE出版発売日: 2009/10/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 8人 クリック: 148回この商品を含むブログ (30件) を見る昨日の帰宅途中と就寝前に全体的にパラ…

努力の矛先

●朝は万博公園近くで仕事があり、 モノレールの座席から振り返り、 太陽の塔を眺める。 丹下健三のお祭り広場に岡本太郎のオブジェというのは、 異色な組み合わせのように思っていたが、 日本デザインコミュッティの関係から、実現したのだろう。 (ともに創…

「山の人生」空想で描いてみる世界よりも

昨年の今頃はどのような記事を書いていたのだろうかと振り返ってみると、 柳田國男の「山の人生」の序について引用している。 我々が空想で描いてみる世界よりも、 隠れた現実の方が遥かに物深い。 また我々をして考えしめる。 (山の人生、ヴァン・ノッテン…

MP4と春日原生林

●昨夜は、頭痛や寒気などの風邪の初期症状が一晩続いたが、 自分でも嘘みたいに、その症状は一晩でやんだ。 それでも、あれこれ計画していた予定はとりやめて、 自室での淡々とした作業に費やす。 昨日から、速いスピードで読み進めていた勝間和代本は、 今…

ムツさんと効率

●木曜の夜22:00 NHK総合テレビで ■「 秩父山中 花のあとさき 〜ムツばあさんの遺したもの〜」を見る。 今年の正月にも何本かの特集が再放送されており、「またやっている」という気で見ていたが、 その正月の放送からしばらくしてムツばあさんは亡く…

縄文土器とスキーマ

昨日より風邪を引き、 葛根湯・眠るという療法で対処 ひきこんではいない。熱もでていない。 ■「1995年以後」5人ほどランダムに読む、 松川昌平氏、 000studio ドミニク・チェン氏、 http://dividual.jp/ 大西麻貴氏 大西麻貴 + 百田有希 中村拓志氏 Hi…

アール・デコと史観の転換

朝 ABCラジオ ■「桂米朝よもやま噺」 艶歌師(エンカシ)について 戦前に活躍した石田一松、添田唖蝉坊などの曲を紹介 BS-JAPAN ■ファッション通信 東京都庭園美術館で開催されている「ポワレとフォルチュニィ展」が紹介されていた。 ポワレについては昨年購…

新人と旧人

朝刊読売新聞書評欄 ■「ネアンデルタール人の首飾り」という本が紹介されている。ネアンデルタール人の首飾り作者: フアン・ルイスアルスアガ,岩城正夫,Juan Luis Arsuaga,藤野邦夫出版社/メーカー: 新評論発売日: 2008/11メディア: 単行本購入: 1人 クリッ…

おもちと小路

●柳田國男の「山の人生」には、山の人が里の人の作った餅をもらうために、いろいろ親切なことをしてくれる話がいくつか出てくる。耕作をしない山の民にとって、おもちはたいへん美味なものであり、また数少ない欲求を満たしてくれるものであったのだろう。 …

私を知り、私で在る。私・私・・

11時帰宅。株価のニュースをみる。多摩美術大学のページでは、 中沢新一氏らの折口信夫についての講演が公開されている。http://www.tamabi.tv/research/iaa-orikuchi.php?id=173&pn=3 中沢氏は理想的なしゃべり方をする。 イヤホンで聴き、自身の口を彼の言…

山の人生、ヴァン・ノッテン、バベル

昨日仕事帰り、ジュンク堂へ立ち寄る。建築・思想・料理・芸術いろいろ見て廻ったが、取り立てて欲しい本はなく。今さらながら、柳田國男の「遠野物語・山の人生」を購入した。 「山の人生」は小林秀雄が「信ずることと考えること」の講演の中で誉めている名…

十字架と鯨2

以下、十字架と鯨より引用 拘束という言葉は、とても重要です。ヨーロッパ文明の本質を一言で言い当てるとしたら、拘束に尽きるかもしれません。拘束は自由に動いているものの動きを止めたり、自由にかたちを変えていこうとしているものを、強い力で押さえつ…

十字架と鯨

午前半日、久々に小中の頃の友人と語り、午後から仕事に出かける。 周囲の同僚(年長者ばかり)は、期日に追われている。後ろめたく20時帰路に着いた。 9月10日の記事にも加筆したが、 中沢新一さんがマシュー・バーニーというアーティストの芸術の表現…

野生とアウラ

本町駅の構内には毎日、構内のゴミ箱から雑誌を拾い整理する浮浪者風の人がいる。(おそらくどこかで販売するのだろう)今日の出勤時、その人の黒ジャージの太ももあたりのかゆいところにちょうど穴があいており、彼がその穴から掻いているのを見て、何とも…

半獣 王仁 NY・WTC

ブログを始めて3月を過ぎ、急に書くべきことに枯渇しだした。 私のリズムでは帰宅時刻が11:30を超えると搾り出そうとしても、 何もでないようだ。昨日も同じ状況。 お昼休み、 「半獣」 「応神天皇と王仁(わに)氏の墓」夕方の休憩時 「ニューヨーク…

あらためて作家性の喪失を考える

10+1で公開されている今村創平さんの書評。 先月分を読む。10+1 web site|独特の相貌(プロファイル)をもつ建築|テンプラスワン・ウェブサイト冒頭の一部分を引用すると 西洋建築史の大筋の流れのなかでは、ギリシャやローマが規範(カノン)とされ、…

神隠しと若者の事件の当事者の心理状況について

本日は移動時間が多かった。 最近は移動の半分以上は居眠りの時間にあててしまう。 そのようにして自身の必要睡眠時間を補っているつもりでいる。 本日も行きは居眠りをし、帰りは読書をした。 先日「NHKの番組が面白い」と取り上げた小松和彦さんの 「神…

夕陽と資格と地蔵盆

夕方、図書館の閉館時間間際に、お盆前に借りたDVDとビデオを返しに行く。秋の空、涼しい風の中を夕陽は落ちつつあり、眺めると引きずりこまれるような力があった。そこいらの緑よりも夕陽は力を持っている。自身の中の時間軸がひずむくらいに。広い時間…

記憶忘却への怯えについて

20世紀はそれ以前の歴史ではありえなかったほどに記憶に取り付かれていた。 博物館、公文書保管所(アーカイヴ)、歴史研究、文化遺産計画に対する 20世紀の膨大な投資は、忘れることに怯えているように見える文化の兆候である。こうした多くの記念碑は…

スロー・スピーカー

NHK週刊ブックレビューに ゆっくりと、ちいさな声でしゃべる での内容は的確で・・という学者風の男性が出演されており、 あとで、この人が赤坂憲雄さんだということがわかった。 好感が持てるたたづまいの人である。 彼の対談集 「歴史と記憶」買ってしばら…

ヴェリタスとクチナシとおかゆ

日経ヴェリタス500円を駅のキオスクで購入する。 クチナシの花が全盛期で、 さまざまなところで香っている。 今週はお腹の調子が悪く、 久々に「おかゆさんと梅干し」を食したが、 中学1年に肺炎で入院したとき朝食で食べた「おかゆさんと梅干し」の味、…

四天王寺縁日

午後からの仕事の前に四天王寺弘法大師縁日に寄る。人々のしぐさや会話の中に 「おそらくこれは200年前と変らないだろう」と思われる光景が何ヶ所もあった。この5年ほど、年に3回以上は四天王寺縁日に出かけている。 仏教に関心はあるがこの寺に信仰は…

柳田民俗学が避けてきたもの

民俗学的なものに関心を持ち、 柳田國男、折口信夫、宮本常一と学んでいきたいと思って数年経つが、 私のそういった歴史への興味は、仏教と切っても切れない関係にある。柳田が南方熊楠の助言により、 英国流のより科学的な客観的な歴史調査(フォークロア)…

不純物としての歴史認識

講談社再発見日本の哲学「折口信夫−いきどほる心」を最近読んでいて、 帰路、今日もパラパラ読んだが「死者の魂が・・」という話題は私にとって、全く関心事でない。 いくら日本の古代の人々がそういう価値観の中で生きていたとしても、 私はそこを自分の中…

もののあはれ

精神がやや疲れ気味なので、 もののあはれや弱さの美学が 敏感に感ぜられる。 もののあはれ・(もの悲しさ)などは意識したこともなかったけど、 本居宣長の指摘するとおり 確かにこの感覚は(感情と言うより感覚と呼びたい) 日本人の感情の通奏低音である…

宮本常一と土佐源氏

「忘れられた日本人」の中に「土佐源氏」という 橋の下の河原で暮らす盲目の乞食の話があるのですが、 「歴史と記憶」(藤原書店)によれば、 この乞食の子孫が、 「乞食ではなく、隠居をして橋の下の粉ひき小屋に一人暮らしていただけだ。」 と宮本氏の事実…

情緒ある技術補足

私が避けた大通りは街道が行こうとしたルートをズドンと まっすぐ通すために作られた感じで、 暗越奈良街道はクネクネと、 葛藤のようにその大通りに寄り添っている。この関係を見ても、 両道が置かれている状況をよくあらわしている気がする。 建築を建てる…